事例集Vol.2
9/15

10複数の教員が担当する授業で膨大なレポートを効率的に管理 吉永先生が一番最初にCourse N@viを導入したのは、「スポーツ科学概論」という授業だ。これは、スポーツに関する基本的な教養教育を行うもので、スポーツ科学部の1年生全員が履修する必修授業である。 この授業では、同学部の合計12のテーマをピックアップし、それぞれの担当教員が講義を行うオムニバス形式で授業が進められる。学生は全12回のうち自分が興味を持ったテーマに3つを選び、レポートを作成することになっており、それをすべてCourse N@viを通して提出させている。 レポートの採点は該当する講義を担当した教員が行うが、とりまとめは吉永先生が行っている。「この授業は履修学生数が500人もいるため、各自が3回ずつ提出するレポートの総計は1,500にもなります。採点をお願いする先生の人数も多いので、紙ベースで管理するのは大変な作業です。Course N@viから提出させることで、管理作業は劇的に効率化されています」。 Course N@viにアクセスできる環境さえあればどこからでも採点ができるので、海外出張が多い先生たちにも好評だという。「紙と違って紛失の心配がないし、自分のPCに保存するときのように"データが消えたら大変"という不安もありません。サーバーに保存しておける安心感をメリットと感じる先生は多いようですよ」。教場で行った講義をオンデマンド化し欠席者や復習用に提供する さらに、この授業では一度教場で行った講義をビデオに収録し、1週間後にCourse N@vi上にアップロードしている。スポーツ科学部では、海外遠征などで長期間出席できない学生もいる。そんな場合も、Course N@viにアクセスして講義コンテンツを見ることで出席扱いにするという対応をしている。 Course N@viに収録された講義のコンテンツは、こうした欠席学生への対応のみならず、むしろ、出席した学生が復習用に利スポーツ科学学術院に所属する吉永先生は、複数の教員が担当するオムニバス形式の授業でのレポート管理や、時間外学習用のデジタルコンテンツの活用などで、Course N@viを積極的に活用している。「よりよい学習効果のためにCourse N@viは非常に有効」と語る吉永先生に、そのメリットを伺った。用しているケースの方が多いのだという。「期末試験前に、試験勉強用に見ている学生も多いようです。さらに、2年次にコースを選ぶときの参考にするため、関心のある科目の授業を繰り返し見ているという形跡もあります」。バラバラに活動する学生たちの情報共有手段として効果を発揮 一方、Course N@viが学生間の情報共有ツールとして活躍したのが、昨年オープン教育センターの授業として行った「スポーツボランティア」だ。この授業では、参加した学生たちをグループに分け、新宿区内の4つの小学校に派遣して活動を実践した。その際、各グループがそれぞれの現場で展開した内容をCourse N@viで共有できるようにしたところ、これが授業の効果を高めるのに大いに役に立ったという。 この授業はグループごとに分かれて活動しており、全員が集まることがないため、他のグループの活動内容はまったく分からない。学生たちから「他のグループがどんなことをやっているのか知りたい」という声を受けて、途中から各グループのレポートを相互に公開することで情報を共有したところ、「そういう場合はこんな指導をするといい」「こうやって声をかけるといい」などのアドバイスをし合ったり、「ミニ運動会をやった」「フェスティバルをやった」などの他のグループの事例を参考にして、自分たちの活動に反映させたりする様子が見られたという。 この授業では、さまざまな学部の学生が集まっている。教育を目指しているわけではなく、単にボランティアに興味を持って参加しているケースも多かった。そんな学生が現場で生の子どもたちに触れて、実際に教えることの難しさを実感し、何かいいアイディアはないかと悩んだときに、他のグループで実践している内容や意見を知ることは、大きな手助けとなったのである。 顔は合わせなくてもオンラインで情報交換をするうちに、互いに親しみも増したようで、最後にみんなで集まってディスカッションしたときは大いに盛り上がったという。学生たち自身からも、「Course N@viを使って他のグループの活動内容を参考にできたのは、とても役に立った」と好評だったそうだ。 授業の終了後、学生たちにアンケートを採ってみたところ、満足吉永武史スポーツ科学学術院専任講師授業の形態に合わせた活用により教育の可能性が広がる

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です